夜明け前

軽い離人感に襲われて乗換駅の一つ手前で地下鉄を降りてふらふら歩いた。
大学卒業以来のその道の散歩で気がついた事は幾つかあったけども別段驚くこともなくて喉の乾きを癒す為に安いコーヒー屋でタバコを3本灰にしてなんとなく歌詞を書く。
夕食を出来合いの炊き込みごはんで簡単に済ませてカポタストを4フレットに取り付けたギターをかき鳴らす。さっきの歌詞に曲を付けてそいつを忘れないうちにテープに録音してキッチンに立って食後の眠気を打ち消す為にコーヒーを煎れる。
今晩から山下洋輔『ドバラダ門』を読みはじめる。
多分、眠くなるまで。
新聞配達のアルバイトのエンジン音が聞こえるころまで。
だから朝が辛いのだけども。


今日の1冊。

ドバラダ門 (新潮文庫)

ドバラダ門 (新潮文庫)