豊島区雑司ヶ谷のニール・ヤング

池袋、ジュンク堂雑司ヶ谷方面に5分ほど歩いた場所にそれは在る。

「在る」とうか店舗が移転した為にそこで営業をしている古書店


店内では『渚にて』が流れていて会計時に店員の兄ちゃんに話を聞いたら店主がニール・ヤングレナード・コーエンが大好きで普段から『ラスト・ネバー・スリープス』がガンガンかかっているとの事。
これで取り扱っている本が主にサブカル系でって話なら別段なんてことないのだけれども哲学系および美術書なんかが中心なんだから嬉しくなってしまう。飛び跳ねたい気分になる。
かといってサブカル系もあるにはあるのだけれども、かなり広域な捉え方をしないと含まれえないと思うのだなぁ。
ユリイカ』や『現代思想』とか。現行の『ユリイカ』に関して言えば往年の『宝島』『ビックリハウス』に近いような気もするのだけども。というかこんなことを言ってしまっていいのか分からないけども日本においては、構造主義の考え方自体がすでにサブカルチャーの領域に入ってしまっているんじゃないのかな?というのがぼくの考えであったりする。まぁ、なんというかぼくのような70年代中期に生まれて90年代初頭くらいからやっと物事について考えることが出来るようになった世代にとってはサブカルチャーと一般にジャンル化されたものからしか通常の生活をしていて『構造主義』なんて知ることが出来なかったと思うから。


そんなわけでそのお店ではニール・ヤングジョニー・ロットンを讃える裏ニューウェーウ゛アンセム『Hey Hey,My My』を聴きながら素敵な古書探索をすることが出来る。
うーっ、実にパンクだ。
ニールの轟音ギターが函付き古書の壁の中で響くのだ。
マーシャルの壁なんかで響くギターの音色なんてなぁ、もう古い。みんなやってる。
これからは書架の壁だ。(崩壊しなきゃいけない壁はまだまだあるが「この壁」は崩れる事はないだろう。多分。)

そんな店で今日ぼくは、『ユリイカ セルジュ・ゲンズブール特集』と P・ヴェルレーヌ『女と男』と筒井康隆『乱調文学事典』を購入。
P・ウ゛ェルレーヌ『女と男』に関しては多分、知っている人あまりいないと思うのだけれども19世紀末のフランスの発禁本で日本訳は渋沢龍彦。これだけ書けばどんなものなのか? 大体のところ予想はつくだろうけどもね、かなり好いのです。見つけたら即購入を薦めます。(大枚叩いてでも! 出来ることなら原書も手に入れたいところだが私家版だからねぇ、無理だろうと思うんだなぁ。


今日の一枚。

ラスト・ネヴァー・スリープス

ラスト・ネヴァー・スリープス


今日の1冊。

池田満寿夫の画集でもあるんだがこれがまた好い!(ただし婦女子禁制!!)